フェロモン入り製品は本当に効果があるのでしょうか。

男性フェロモンを配合した製品について

世の中に、ヒト誘引フェロモンとして男性ホルモンを合成した化学成分を配合した、いわゆるフェロモン香水が販売されています。

この香水の効果のほどはどうなのでしょうか?

さまざまな実験結果を調べると、それは残念ながら人には効かないようです。

人に対する性フェロモンはありますが、それを感知する器官が退化しているので、効かないのです。

フェロモンについての見解

フェロモンは、1901年から、目に見えないが何らかの信号の働きを持つ、におい物質に関する実験が行われるようになりました。

きっかけは、「ファーブル昆虫記」の「オオクジャクガの夕べ」にある記述からです。

昼間に羽化した1匹のメスをカゴに入れておいたところ、夕方20匹近くのオスが集まってきたのです。

ファーブルは、オスの触覚がメスを感知していることを突きとめました。

その後1959年に、ドイツの化学者であるアドルフ・ブーテナント博士(1939年にエストロゲンの発見でノーベル化学賞を受賞)らは、フェロモン物質を発見し、その単離同定に成功します。

博士らは、蚕の成虫のメスの尾から、オスの誘引物質を抽出しました。

ボンビコールと名づけられたこの誘引フェロモン物質の発見以後、フェロモンの研究は活発化していきます。

これまでに昆虫や動物の段階では、誘因などの性フェロモンから、書報、道標、集合などを目的としたフェロモンの存在が発見され、その受容器官や感知するメカニズム、効果や作用などが認められています。

なかでも集合フェロモンは、除虫剤として商品化され市販されています。

人の場合はどうでしょうか?

の場合は昆虫と違って、フェロモンを受容する鼻の器官(発見者にちなんで名づけられた、ヤコブソン器官)が、その痕跡は幼児期には認められるものの、成長するにつれて退化していることがわかってきたのです。

残念ながら受容器官がないので、昆虫や動物のようにはフェロモンを感知することができないか又はひじょうに難しいとされています。

ニオイ付シャツ実験

しかし、それが予測を裏切るような実験結果もいくつか発表されているのです。

1995年スイスのベルン大学にいたクラウスク・エデキン博士が行った実験があります。

対象は男女それぞれ約50人。

まず男子学生に2晩同じTシャツを着て寝てもらいます。

このときに余計な香りがつかないよう、男子学生には、ニンニクなどのにおいの強い食事、タバコ、香水を禁止しました。

石鹸は無香料で、さらにシーツは新品という厳しい条件下に置いて、におい付きTシャツを製造しました。

その後、そのTシャツを女子学生に嗅がせて、いい感じがするか(最高値1.51)、いやな感じがするか(最低値0)を判断させました。

この時、対象となる学生たちからは採血をして、血液からある種類を調べておきます。

それは、免疫遺伝子HLA型といわれるものです。

臓器移植のときに術後の拒絶反応で容態が悪化するというケースがあります。

このようなことが起きないために、拒絶反応が起きないHLA型が一致する臓器提供者を、あらかじめチェックすることが必要なのです。

HLAは臓器の相性を調べるためのものではなく、ウイルスや寄生虫などに対抗する免疫物質なのです。

よって、この型の種類が多いほど、あらゆる免疫に対応できる強い体になります。

HLA型が一致するか、離れている力の男女の組み合わせで結果を比較してみてみました。

完全一致で6個がペアのHLA型で、よく似ているペアは平均で5.9個まで一致。

一方で、離れているペアは、平均2.7個でした。

女子学生はHLA型が似ている、似ていない両方の男子学生3人分のTシャツのにおいを嗅ぎ判定します。

女子学生は女性の嗅覚感度が一番高まる時でもある、生理が始まった日から数えて20日目にTシャツの嘆ぎ分けテストを実行しました。

その結果は、HLA型の似ていない男子学生が着ていたTシャツに対して女子学生は高い点数、HLA型が似ている男子学生が着ていたTシャツには低い点数となりました。

このことから、HLA型が知らず知らずのうちに、免疫型が強い交配を哩ぎ分ける秘密が明らかになりました。

別の実験では逆の結果が出ました・・・・。

2002年に、米国のキャロル・オパーらによって、再びTシャツ実験が行われました。

今度は、Tシャツを細かく切り刻んで箱の中に入れました。

この箱を女性たちに渡して、においを嗅いでもらっています。

今回の実験では、1回に2つのにおい箱を渡して、「嗅ぎ続けるとしたらどちらがいいか」という判断をしました。

そのうちの一方と新しい箱とを組み合わせ、再度質問をして、箱の端切れに順位を付けていきました。

女性は、先祖がドイツ一オーストリアからの移民の人達で、男性はユダヤ系、オランダ系、ドイツ系、ポーランド系、スコットランド系、シーク系、スペイン系とさまざまです。

民族的な違いがわかり、この実験では、女性はHLA型が完全に不一致な男性よりも、自分と共通のHLA遺伝子糊をいくつか持っている男性を選ぶ、という結果になったのです。

スイスのクラウスク・エデキン博士の実験とまったく逆の今回の結果には、深いわけがありました。

それは、HLA型が不一致な男性に惹かれるのが原則です。

しかし、相手の男性のHLA型が、女性が父親から受け継いだHLA型と同じである場合に限り、共通のHLA型を持った男性を選ぶ例外がある、ということなのです。

キャロル・オパーらは、実験参加者の女性のHLA型が、両親のどちらから受け継いだものかを遺伝子から調べていたのです。

その結果、父親から受け継いだHLA遺伝子と同じ遺伝子があるニオイの男性を選んでいたのでした。

フェロモンの謎

さまざまな実験結果からわかったことは、受容体がないのに、何となく人間は、フェロモンを感じているのではないかということです。

謎が謎を呼んでいます・・・。

ただ動物でも昆虫でも同様に、性フェロモンについては、メスは交尾可能を知らせるサインで、オスは強い種を残すように選ばれるためにあることが、理にかなった考え方かもしれません。

巷にあふれるフェロモン香水を、特定の異性をひきつけるために使おうとするのは、間違いと言えますよね。

フェロモンを使った究極の彼女探しとは・・・。

フェロモンを使って彼女を射止めたいとしたら、彼女の血液を採取し、彼女がもつHLA型と、自分のHLA型を調べて不一致数が多いかどうか、彼女の父親のHLA型を探りあてることが重要となってきます。

もしこれが同じHLA型だとしたら?嫌われる確立が高い遺伝子です。

それでもあきらめずに、彼女の父親のHLAをコピーして自分に付けることはできないのです。

フェロモンというニオイで異性をひきつけるために、HLA遺伝子型を変えるとなると、人間改造技術が必要になります。

異性に選ばれるために免疫型を変えるところまでいくと、その趣旨が加齢臭や体臭を減らすことからはずれてしまいます。

あくまで性フェロモンは、強い種の保存のために存在するものですから。

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