心の内側から見た「体臭恐怖」と「自己臭恐怖」

体臭恐怖とは

人間関係の悩みは、すべて他人と自分を比較したときに感じる劣等感から生れるといっても過言ではないでしょう。

そのほとんどが対人関係から生れるのです。

心理学にいう対人恐怖とは、自分が悪印象を与えているのかも、変に見られているのかも、軽蔑されているのかも、という恐怖にさいなまれているからです。

体のにおいというのは、急に変えようと思い立っても変えられるものでありません。

体臭恐怖とは、普通の人がさまざまな体のにおいを気に病むことから、どちらかといえば神経症的なもの、さらには、統合失調症の一症状である妄想に類するものまでを含む広い意味で使われています。

自己臭恐怖とは

自己臭恐怖とは、妄想や思い込みによる体臭の悩みや対人恐怖を意味しています。

自己臭恐怖症とは、臭くもないのに周りから臭いと思われていると、自分自身が思い込むことです。

自臭症、自己臭症とも呼ばれています。

また、嗅覚に幻覚が出る幻嗅の一種でもあります。

精神医学には、診断名ではありません。

実際に体臭の強い人がそれに悩むことは、自己臭恐怖とは呼びません。

自己臭恐怖の人は、においの発生源が漠然として、自分では特定できないことが多いのです。

いずれにせよ、体臭の悩みは人間関係の悩みです。

一人で悩まず、ぜひ心身両面の専門家に相談することをお勧めします。

ニオイにまつわる西域の香妃(こうひ)伝説

釈尊(しゃくそん)は、生まれながらに、体から芳香を放ったと言われていました。

また、アレクサンダー大王は、素晴らしい香りの息をして、服の上からでも心地よい体臭が薫ったと伝えられています。

また絶世の美女とされる楊貴妃は、麝香(じゃこう:雄のジャコウジカの腹部にあるジャコウ腺の香り)の香りがしたとも言われています。

日本人は、もともと体臭の少ない民族だったためか、自分の香りで歴史に名を残した人物はいないようです。

そんな素晴らしい香りを放った伝説の人物の中で、ひときわ哀切のとどめるのは、山田耕筰のオペラにもなった、香妃の物語です。

香妃とは、現在の中国、新疆ウイグル自治区のカシュガルを治めたホージャー族の王女のことです。

生まれながらに砂棗(すななつめ)のかぐわしい香りが漂う美女でした。

時は清朝、乾隆帝の時代、ある夜、西域を平定した乾隆帝の夢に、西域の美女が現れました。

皇帝は、国内全域に人を遣わして、その美女を探させたが、その美女こそ、聡明で、かぐわしい香りがする香妃だったのです。

都に召された香妃は、乾隆帝の求愛を受けますが、胸に短刀を当てて皇帝を拒み続け、窓辺に寄って、西の空を眺めつつ故郷をしのんだと言われています。

最後に、死を賜わった香妃の亡骸は、3年をかけてカシュガルまで運ばれ、緑色のタイルで飾られたホージャー族の霊廟に今も静かに眠っているそうです。

動物にとってのにおいの重要性って何でしょうか?

動物たちにとって嗅覚の果たす役割は、およそ3つに分けられます。

①食物に閏するもので、食べられるものと食べられないものを識別すること。

②周囲の環境を知ること。

季節の変化を知るのはもちろんですが、帰巣本能、縄張りにとっても大きな役割を果たしま す。環境の変化に素早く対応しないと、生存が脅かされることにも結びつきます。

③敵と仲間を判別すること。

外敵、天敵から素早く逃げ延びるために、そのにおいを察知することです。同じ仲間を確認し合ったり、交尾のためのパートナーを探すといった行動も、それに含まれるのです。

五感の中で視覚が飛び抜けて発達した人間には、思いもよらないほど、動物にとって嗅覚は大切なものと言えるのです。

人間の場合には、もちろん文化的な洗練が加えられていますが、動物の場合と基本的には、嗅覚の果たす役目は変わらないのです。

香りを開く「香道」があります。

香木を焚き、その香りを鑑賞する芸道の1つとして、日本には香道があります。

6世紀の仏教伝来とともに、仏前を清めるための供香(そなえこう)、僧侶の心身を清めるための塗香(ずこう)が用いられるようになりましたが、これが宮廷の貴族の間でも流行し、部屋や衣服に香を焚き込める空蒸(そらだき)が平安時代にかけて流行するようになりました。

平安貴族の間では、香を楽しむ薫物合(たきものあわせ)が重要な教養の-つとなりました。

逢引の後に残った愛しい人のにおいを抱きしめるように恋の思いを罵った和歌は、いくつも残されています。

紫式部の描く源氏物語の中に、匂宮(におうのみや)、窯(かおる)といった登場人物があることをみても、当時のやんごとなき人々の香りに対する並々ならぬ思いが感じられます。

こういった香遊びが香道として確立されていくのは、室町時代以降です。

さまざまな香木や香料を合わせた香を嗅いで、その香りの調製の巧拙、香に付けられた銘の適不適、香りのたちかたの優劣などを競いました。

この香りの調製法は、組香として、現在約1000種類ほどが伝わっていますが、その中でも有名なものを「三十組香」と称して、名香とされています。

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